ChipotleGMO

アメリカで生産される遺伝子組み換え(GMO)食品の量を聞いたら、みなさんは腰を抜かすのではないでしょうか。こちらの記事によれば、大豆の94%、綿花の90%、ビートの95%、とうもろこしの88%が遺伝子組み換え!

このおそるべき数字は何を意味するか。そこにはすでに、巨大な既得権が存在することを意味します。なので、今更GMOに異議を唱えることは、とても大変なことなのです。なにしろ、大豆産業の94%、とうもろこし産業の88%を左右する話なのですから、どれだけの摩擦が起きるか、想像に難くありません。

食の安全に対する意識の高いブランドでも、GMOに正面切って反対するのは相当なエネルギーを必要とするでしょうし、ましてやこれだけ氾濫したGMO製品を、一切排除するとなるとどれぐらいの手間がかかるのか、想像もつきません。

しかし、それをやります、と宣言したブランドがあります。チポートレ・メキシカン・グリル。マクドナルド的外食産業ビジネスのあり方を根本的に震撼させている、ファスト・カジュアルの旗頭です。

GMOは何も新しい問題ではなく、今までもずっと議論の的になってはきました。しかし、すでにGMOビジネスが確立しているアメリカでは、「GMOのこと、もう一度考え直してみよう。」という潮流がメインストリームになるには、程遠い状況でした。GMOをどうこうするという以前に、表示の義務づけすらも全く進んでいないのです。

例えば、こちらの「とにかく表示しようよ」という組織(GMOの表示を義務付けることを提唱している)のパートナーの覧を見ても、賛同する企業の少なさが見て取れます。戦うことにかけては歴戦の企業、アイスクリームのベン・アンド・ジェリーズが孤軍奮闘しているぐらい。(ちなみに、B&Jは地元バーモント州でGMO表示を義務化させようと政府に働きかけているところです)

そんな状況で、チポートレが声を上げたことは、世論の耳目を引きました。環境やサステイナビリティにフォーカスしていない、普通ののニュースページでも大きくとりあげられたことで、にわかに「GMO論議」が活発になってきています。チポートレの声が契機になって、アメリカでもより多くの人がGMOについて考え直す機会になるかもしれません。